発展を続ける中国をリードする大都会・上海は、夜になると幻想的な摩天楼に包まれる。その近未来的な夜景に惹きつけられるように、世界中から旅人が集まってくるのかもしれない。
黄浦江を遡ったところにあるこの街は、アヘン戦争以後、中国において例外的な貿易港としてイギリスやフランス等の疎開地が作られていたため、そこかしこにヨーロッパ調の佇まいを残している。
日本もその後、アメリカなどの列強諸国が加わった共同疎開地に駐留していたため、ゆかりのある建物等もいくつか残っていることも覚えておきたい。
上海といえば“蟹”と誰もがすぐさま答えるほどにまでなっている名物・上海蟹もグルメなら外せないもののひとつだ。真っ赤に茹で上がった小ぶりながらも濃厚な味の上海蟹に齧り付き、満腹になったところで、夜風に当たりながら対岸に広がる薄靄のかかった幻想的な夜景を眺める悦楽…。
租界時代に建てられた由緒あるクラシック・ホテルが今宵の宿。遠くで聞こえる雑多な都会のノイズを子守唄がわりに、真っ白なシーツにくるまって、眠りにつこう。
=上海への旅=
日本から上海へは一日に何便もの直行便が運行されている。
たびまぐ・中国エリアガイド
極楽ホテル図鑑 Vol.4
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