フランス、スイスに国境を接したこの地方は、深い森とそこに点在する湖などの自然が美しい。 ライン川を隔てて国境を接しているフランスとは、幾度となく戦争が繰り返されてきた。この国境付近の町の表示は、ほとんどがドイツ語とフランス語で書かれており、そこに住む人々も当然のごとく両ヶ国語を理解する。ただし、気質は似ているようで実は異なり、それぞれ母国に対する情愛がとても深い。

ドナウ川の源流もこの地に発し、ドナウという名前の由来も、源流の町“ドナウエッシンゲン”の名からとられた。また、文豪ヘルマン・ヘッセ（「車輪の下」などが有名）の生まれ故郷“カルフ”という町は、木枠のかわいらしい家が立ち並び、ヘッセが青年時代を過ごした“テュービンゲン”と共に、周囲を“黒い森（シュバルツバルト）”に囲まれた美しい町だ。

ノイシュバインシュタイン城と並んで「ドイツの名城」に数えられる、“ホーエンツォレルン城”は、チュービンゲンから約20Kmほど南にある、小高い山の上にそびえ立っている。 この周辺は比較的なだらかな平地が広がり、どこからでも城の威厳ある姿を望むことができる。

ホーエンツォレルン城へは、チュービンゲンからジグマリンゲン行きのローカル線で、約 30分。駅からはタクシーかバスで。

有名な温泉街“バーデン・バーデン”もこの地方にあり、世界中から温泉ファンや治療のための人々が訪れている。バーデン・バーデンにはルネッサンス風の“フリードリヒス浴場”と“ローマ風の“カラカラ浴場”という公共浴場がある。カラカラ浴場は水着着用の温泉プールで、フリードリヒス浴場は水着不要。 また“ドリンクハレ”という飲む温泉水もある。

《編集部より》
温泉の感想等も書きたいところなのですが、実はこのとき39℃の熱を出しており、入浴せずじまいでした。ゆえに、写真なども少なくなっています…。

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