オーストラリアの西岸、世界遺産にも登録されているシャーク湾には、驚くことに35〜25億年前から姿を変えずに生き続けている生物がいます。
それは、『ストロマトライト』と呼ばれる藍藻類(らんそうるい)。シアノバクテリアとも呼ばれ、先カンブリア時代に地球に大量の酸素を提供したとされています。現在、最も古いものは約27億年前頃もの。
ストロマトライトは従来、化石での発見はあったものの、地球環境の劇的な変化によって絶滅したと考えられていました。
しかし、1960年代にシャーク湾で現生のストロマトライトが発見され、常識を覆すこととなりました。
オーストラリアには、このストロマトライトの他にも“生きた化石”と呼ばれる動植物が現生しており、世界最古の大陸ならではともいえる驚くべき生態系を保っています。